ユーザー数が激増しているTikTokでは、ニュース番組なども流れているので動画投稿のみならず情報を入手する新しい手段としても知られています。
一方で、TikTokについて炎上や個人情報流出、トラブルに巻き込まれるなどの危険性に対して不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
気軽に誰でも投稿、視聴、コメントできることによって、意図しない危険に晒される場合もあるのでTikTokの危険性について、今回はお伝えしていきます。
TikTokで懸念される危険性
TikTokを利用することで懸念される危険性は、以下の通りです。
- 誹謗中傷の対象になる
- 個人情報の流出
- 出会い・詐欺目的の利用
- 投稿動画・画像の二次利用
- ユーザー同士のトラブル
それぞれ、どのような危険があるのかお伝えします。
誹謗中傷の対象になる
TikTokに限らず、あらゆるSNSを利用する上で注意したいのは誹謗中傷です。
文章のみのSNSでも誹謗中傷の的になることは多く、動画や画像を投稿するTikTokはなおのこと少しのことでも誹謗中傷の的になります。
多くのTikTokユーザーは自分の顔を晒していて、無意識の言動に対して心無い誹謗中傷が届く場合も多いです。
コメントは匿名で気軽に行えるので、批判的な言葉を受けて傷つくかもしれません。
さらに、フォロワー数が多いアカウントだとより誹謗中傷の的になりやすく、少しでも過剰な動画を投稿すると一気に多くの批判コメントで埋め尽くされる可能性も高いです。
結果的に精神的に落ち込み、生活が変わってしまう人もいます。
個人情報の流出
気軽に動画を投稿できますが、動画には多くの情報が入っています。
TikTok特有の「いいね・コメント・動画の共有」など、ユーザーからのリアクションが多ければ多いほど、動画がバズりやすく、多くの人の「おすすめ動画」に表示されて見られることが多いです。
そのため、最近ニュースでも話題になっているお店への迷惑行為などの投稿は、すぐに批判の対象となります。
そして、良くないと感じたユーザーはTikTokの動画から個人情報を特定し、公開するケースも多いです。
正義があらぬ方向に進むこともSNSではよくあるため、個人情報が流出して生活が一変する可能性があります。
投稿した時は悪気もなかったのに、気づいたら取り返しのつかないことになっていたという方は非常に多いです。
また、炎上投稿をしていなかったとしても、自宅で撮影した動画を投稿して、簡単に自宅や学校などを割り出されるというケースが横行しているため、十分な注意が必要といえます。
出会い・詐欺目的の利用
TikTokを利用するほとんどの人は、自己表現の場として投稿したり、面白い動画を観たいと思っています。
一方、出会い目的や詐欺などの犯罪目的で使用する人もいるのです。
TikTokのはTwitterやInstagramと同じように、DM機能があるのでファンだと言って近づき、仲良くなったら実際に会おうとするなど出会い目的の方もいます。
また、フォロワーを増やしてあげる、いいね数を提供する、仮想通貨・出会い系サイトへの誘導など詐欺サイトや犯罪めいた方向に誘う人もいるのです。
怪しまれないように、しっかりと信頼関係を築いた後に詐欺行為や体の関係に誘うなど手口も巧妙化しています。
投稿動画・画像の二次利用
よくあるトラブルは、自身が投稿した動画や画像の二次利用です。
TikTokに投稿した動画は、基本的に作成者の許可なしに無断利用はできません。
しかし、明確な決まりがないので許可なく勝手に切り抜かれ、悪意のある動画として広められたり、消したはずの過去動画を勝手に再投稿される可能性もあります。
TikTokを含めたSNS投稿は、一度インターネット上に公開すると残り続けると理解した上での利用が大事です。
ユーザー同士のトラブル
TikTokは、何万人というユーザーがいるため、あらゆる考えを持つ人がいます。
そのため悪意のあるユーザーから執拗にコメントを書き込まれたり、仲が良かったと思っていたフォロワーと揉め事に発展するケースも多いです。
あくまでインターネット上の繋がりとしてラインを引き、コミュニケーションは慎重に取るようにしましょう。
もしも、悪意あるユーザーからしつこくされた場合はブロックするか無視が一番です。
TikTokがアメリカで警戒されている理由
TikTokは、2016年9月に中国でリリースされたアプリで、2017年以降全世界での提供がスタートしました。
すぐに日本でも若い世代を中心に爆発的な人気を得て、今では多くの芸能人も公式アカウントを作って自身の動画を投稿しています。
しかし、2022年12月にアメリカ上院議員マルコ・ルビオ氏がTikTokの使用を禁止する超党派法案を発表、全会一致で承認されたのです。
2023年1月現在、アメリカの15州でTikTokのダウンロード・使用の禁止が決まっています。
なぜ、そこまで警戒されているのかというと中国政府に利用者データが流出する恐れがあるからだと考えられているのです。
アメリカでの利用者数は、2022年時点で9,400万人と日本とは比べ物にならないほどの多さで人気が伺えます。
実際に中国政府に利用者データが流出していたのかは定かではありませんが、TikTokを運営しているバイトダンスの従業員が取材をしたジャーナリスト2人のアカウントへ、不適切なアクセスをしていたことがわかっています。
TikTokの規約には、以下の記載があります。
法執行機関の開示や保存要請への対応方法が規定されており、要請が有効な法的手続きまたは緊急事態に基づく場合のみ、ユーザーデータが開示されます。
TikTok公式「法執行機関のユーザー情報開示等の対応に関するレポート」
緊急事態とは、人の生死や重傷などに繋がる大きなリスクのことを指しています。
そのような緊急事態や法的な手続きを介してのみ、ユーザー情報を開示しているのです。
不安はないように感じますが、中国で作られたアプリなので他国からの要請があった場合とは違い、中国特有の国家情報法があるので中国企業は情報機関にデータを当局へ提供すると取り決めがされています。
こうした背景から、簡単にTikTokの個人データが中国政府に渡っているのではないかと警戒されているのです。
安全にTikTokを利用する方法
さまざまな危険性はありますが、TikTokはいろんな情報を得られ、動画を楽しめるアプリです。
安全にTikTokを利用する方法は、以下の通りです。
- 非公開設定にする
- コメントオフ設定にする
- 個人の特定ができない動画のみ投稿
- 動画を楽しむだけならアカウントは未登録にする
ティックトックの利用は自由ですが、自分で身を守る方法を理解しておきましょう。
非公開設定にする
TikTokでは、自分が承認したユーザーのみ動画を視聴できるよう「非公開アカウント」という設定ができます。
非公開アカウントに変更すると、他のユーザーが動画をダウンロード・デュエット・リミックスなどもできなくなるので、二次利用の危険性も軽減可能です。
限定したユーザーしかフォローもいいねもできないので、安全性が高まります。
コメントオフ設定にする
投稿した動画をバズらせるためには、いいねの数だけではなくTikTokの場合はコメントの数も重要です。
しかし、コメント欄に誹謗中傷が並び、嫌な気持ちになるケースも多いため、余計な揉め事を避けるためにもコメントはオフに設定してください。
メンタル面でもモチベーションが保てるので、おすすめです。
個人が特定できない動画のみ投稿
顔出しはもちろんのこと、そのほかにも自宅が丸わかりの場所で撮影する、制服を着たまま撮影するなどは自身の個人情報を保護する観点からもNGです。
顔出しだけであればまだ危険性も低いですが、自宅や学校などがわかると自分以外にも火種が飛び火する可能性があります。
モザイク加工する、スタジオなどで撮影するといった配慮が必要です。
また、リアルタイムでライブ配信する方は、うっかり自分の個人情報を喋らないよう注意してください。
動画を楽しむだけならアカウントは未登録にする
TikTokを利用する際、ログインを求められるのでついついアカウント登録をしますが、実際は未登録でも動画視聴は可能です。
未登録での利用は、一部機能が制限されますが自分の個人情報流出のリスクは低く、単純にTikTokを楽しめます。
動画投稿の予定はない、フォロー・コメントをすることもないという人は未登録の利用が安全でおすすめです。
まとめ
今回はTikTokの危険性についてご紹介しました。
TikTokだけではなく、他のSNSでも同じことが言えますが自身の個人情報を守るためにも自分である程度防御しなくてはいけません。
不用意な投稿やコメントはしない、怪しいDMには返信しないなど、自分で防げる部分はしっかりと対応しましょう。
また、ただ視聴をしたいだけという人であればアカウントの登録をしないで見る分には危険性はほとんどありません。